【ニュースレター】<広島在住の子育て世代にアンケートを実施> こども未来戦略方針は意義がある?

<広島在住の子育て世代にアンケートを実施>
こども未来戦略方針は意義がある?
子育て世代の不安と本音 6割以上が「少子化対策になっていない」と回答

 

◆調査背景
「異次元の少子化対策」の具体的な内容として「こども未来戦略方針」が発表されました。児童手当の拡充を目玉に、子育て世代に向けたさまざまな対策が盛り込まれ、意義や財源についてさまざまな声が飛び交っています。

そこで今回、株式会社peekabooが運営するひろしま子育て情報サイト「pikabu」(ピカブ)では、広島在住の子育て中の世代が今回の発表をどのように感じているのか、アンケートを実施しました。「意義があると感じる対策はどれか?」「本当に少子化対策につながっていると思うか?」など、子育て世代のリアルな声をまとめています。
本調査では、広島県在住で25~59歳の妊娠中・子育て中の男女123名に調査を行っています。

 

◆調査トピックス◆

◇広島の子育て世代は、こども未来戦略方針に意義を感じている?

◇児童手当拡充は賛成が半数。ただし、十分ではないと感じている

◇「こども未来戦略方針」は、本当に少子化対策になっているか

 

 

◇広島の子育て世代は、こども未来戦略方針に意義を感じている?

【先日岸田総理が発表した「こども未来戦略方針」で意義があると感じるものを選んでください】

※複数回答可

「学校の給食の無償化」が56.9%で1位、「児童手当の拡充」が53.7%で2位、「子どもの医療費負担軽減」が52.8%で3位でした。「すべて意義がある」との答えは、18.7%あります。

 

 

【反対に、特に意義がないと感じるものを3つ選んでください】


特に意義がないと感じる対策としては、「出産育児一時金の引き上げ」が34.1%で1位、「男性育休の取得推進」が27.6%で2位、「こども誰でも通園制度の創設」と「すべて意義がある」が21.1%でした。

 

 

◇児童手当拡充は賛成が半数。ただし、十分ではないと感じている

【児童手当所得制限撤廃についてどう思いますか?】

児童手当拡充については、賛成52.0%に対し、反対派22.8%でした。

 

 

【賛成/反対の理由を教えてください】
※「どちらでもない」を選んだ場合、賛成/反対の意見を織り交ぜて回答しています。


賛成の意見としては「国民は平等であるべきだから」、反対の意見としては「結局税金が増えそうだから」が上位でした。
その他の意見としては下記がありました。

・児童手当は子どもの当然の権利だから
・増額になるのは正直ありがたいが、所得制限は段階的に上げる案もあったのではないかと思う
・児童手当より年少控除の復活をしてほしい

 

【現在の児童手当の給付額についてどう思いますか?】

 現在、3歳未満の子ども1人につき月額1万5千円、3歳~小学生は1万円(第3子以降は1万5千円)、中学生は1万円が原則支給されます。この金額について、多いと感じている人は少なく、「少なすぎる」が56.1%、「妥当だと思う」が35.8%でした。

 

【児童手当について、3歳未満の子どもひとりにつき1カ月当たりいくらを希望しますか?】

【児童手当について、3歳~中学生の子どもひとりにつき1カ月当たりいくらを希望しますか?】

3歳未満であっても、3歳~中学生であっても、15,000円、20,000円、30,000円と答える人が多くいました。現状と同じ、もしくは高い金額を希望し、なおかつ、年齢に関わらずほぼ同じ金額を求めている人が多いことがわかります。
なお、高校生まで支給期間が延長されることについては、81.3%の人が「嬉しい・ありがたい」との意見でした。

 

【児童手当が支給されたことで家庭に変化はありましたか?】
※複数回答可


今まで支給された児童手当でもたらされた生活の変化について、60.2%の人が「特に変化はなし」と回答しました。「子どもの数を増やしたいと思った」と答えたのは、6.5%です。

 

◇「こども未来戦略方針」は、本当に少子化対策になっているか?

 

【結局、少子化対策になっていると思う?】


「あまりそう思わない」と「まったく思わない」を合わせると66.7 %でした。肝心の少子化対策につながる印象は薄いようです。

 

【「こども未来戦略方針」への意見、あればうれしい支援や制度はありますか?】
今回のアンケートでは、率直な意見のほか、こんな支援や制度があったらうれしい、との意見も聞きました。

・異次元というほど特別なことはしていないと思う
・子育てにきちんと参加しなかったおじさん達が考えたものだなと感じる
・子どもを産みたいと思える政策を考えて欲しい。今の政策では2人目が欲しいと思えない
・少子化対策という割には2人目への壁への対応が全くされていないように思う
世の中の金銭面で不安を考えている人は3人目ではなく2人目で躊躇している
・そもそも必要なのはお金ではない。出産・子育てしやすい環境だと思う
・一番金銭面でひっ迫するのは乳児期ではなく中学生以降。習い事をしたいけれど金銭的な事情で
あきらめている子たちに目を向けてほしい
・出来れば、少額の給付より減税や年少扶養控除を戻してほしい
・手当などはいつか撤廃されるのでは…と思うと、それをあてにしてもう1人産もう!という考えには到底なれない
・所得制限で医療費控除が受けられていないので、医療費を一律で控除して欲しい
各自治体の判断になっているため、広島県内でも例えば福山市は所得制限がない
住んでいる自治体によって差が生じないようにすべき
・子どもや子育てに特化した政策よりも、国民全体の賃金を上げてほしい
・これまで無料だった学童の利用が有料化されたり、住む地域によって子どもの医療費が異なったり、
場所によって子育てにかかるお金が違うことが不満。どこに住んでも平等にしてほしい

特に、「年少扶養控除を復活させてほしい」「2人目への手当を厚くすべき」「お金を配るより、保育料無償や扶養控除、医療費控除など手厚くしてほしい」といった意見が目立ちました。

 

 

調査結果まとめ
株式会社peekaboo ひろしま子育て情報サイト「pikabu」編集長より

今回の調査では、広島の子育て世代が政府の対策を冷静に見つめている、との印象を受けました。
児童手当の所得制限がなくなり、支給期間が延長され、3人目以降が増額となるなど、もらえるものが多くなる話には多くの人が正直ありがたい、感じているようです。一方で、「そもそもほかのアプローチをすべきだったのでは」「根本的な少子化対策にはなっていない」との意見も多く、ベストな方法とは言えなかったのではないかと思います。
また、財源について不安に思う人も多く、一体どこまで実行されるのか、いつまで継続されるのか、方針は良いと感じていても、信じ切れない気持ちがあるようです。政府がしっかり対策を形にし、結果を出してくれることを願います。
今後もpeekabooでは、広島子育て世代のリアルな声を集めた調査を行ってまいります。

【調査概要】
調査名 :<広島在住の子育て世代にアンケートを実施>こども未来戦略方針は意義がある?(2023年)
調査対象 : 広島県在住の25歳~59歳の子育て中の男女
調査期間 : 2023年6月16日~6月20日
調査方法 : インターネット調査
有効回答数 : 123
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しています。
このため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。

 

【本件に関する問い合わせ先】

株式会社peekaboo

担当:青木優子

連絡先:080-5759-2860

メールアドレス:y-aoki@peekaboo.co.jp

ピーカブーについてのご質問・お問い合わせなどは、お気軽にどうぞ。

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