幼児教育・保育無償化の言葉の違和感。
投稿日:2019.06.13
こんにちは。
子育てママの働くオフィスpeekabooの小村佳子です。
先日国会で閣議決定された幼児教育・保育無償化が10月に差し迫っていますね。
年少さん以上の話となっており、0~2歳児には所得による制限が設けられているので、
実際保育料が大きく負担になっているゾーンへの影響はあまりないように感じる決定内容でした。
さて、私の感じている「幼児教育・保育無償化」という言葉。
どこに違和感を感じているかというと、幼児教育という文言が入っていることです。
果たして日本は幼児教育を行っていると声を大にして言える環境なのでしょうか?
多分、幼児教育を学んでいる方々からすると、答えはNOになると思います。
幼児教育先進国では、大人1人あたりの子どもの人数が5人~8名ほどとなっています。
それに比べて…日本はどうでしょう?
年少では子ども20人あたりに1名、年中以上は30人あたりに1名と法律で決まっています。
これでは正しい幼児教育が提供できる環境だとは到底言えません。
ですが、保育園を経営している身として、人件費は大きなコストであり、法律で決められている人数配置でやっと運営できている園も少なくない状況なのも知っています。
子育て先進国のニュージーランドも無償化が進んでから、大人1人あたりの子どもの数が見直されるという歴史をたどっているので、
きっと日本もそうなっていくのでしょうが…何年後の話ですかね。
(ちなみにニュージーランドでは大人1人あたり年少では5名、年中以上は8名の子どもとなっています)
子どもは遊びから学ぶという言葉がありますが、放っておいても子どもが学ぶわけではなく、
大人がちょっとしたエッセンスを加えることで学びは飛躍的に深まります。
ちなみに弊社の幼稚園では5人に1人の大人がつきます。
何か活動を深めたい際は更に配置しています。
まだまだ、日本は昔からの意識が拭い去れず…本来の幼児教育が行われるはずの現場で子どもは子どもの中で成長するという意識もあることが私からすると驚愕です。
(それは幼児教育だといいません)
年少では、自立を促していかなければいけない年齢になってきますが、子どもは勝手に自立していくわけではなく、
細かなステップにより自立心は育まれます。
女性活躍推進と声高々に聞こえてくる中で、家だけで子どもを自立するよう促すには圧倒的に時間が足りないので、
やはり保育園・幼稚園で行っていただきたいものです。。。
日本が今まで教育現場で行ってきた「知識の伝達」からの脱却をし、大人との「知識の共同構築」を行わなければ子どもたちの未来は不安が残ると感じている日々です。
(ニュージーランドの保育という本から引用した文言となります)
ニュージーランドへ視察へ行った際も10パーセントは中国の方でした。
そして、現在中国の富裕層は幼児教育に多額のお金を投資しているというデータもでてきています。
近国の日本…。
私たち母親たちに情報伝達がされていない中、本当に子どもの未来を大切にしようとすると、
自分自身でのリサーチ、勉強する時間が必要なようですね。
私は、自分の組織でしか難しいですが、
インプットした情報をしっかりアウトプットして、周りの子どもの未来が少しでも明るくなる手助けをしていければと思います。
小村